こんにちは、ヒロマリです(^^)
今年は日によって寒暖の差が激しいですが、少しずつ春の気配を感じます！
コロナウィルスのワクチン接種が国内でも始まりましたね。マスク着用や手洗いといった感染予防の対策と外出自粛など自分でできることは今しばらく続けましょう。

さて３月３日はひな祭り🎎、別名「桃の節句」ですね🌸
『桃』にはクマリンという抗酸化作用、抗凝固作用をもつポリフェノールや末梢の血管を拡張させるビタミンE、血圧を安定させるカリウムが含まれています。甘くてみずみずしいだけでなく、体にも良い果物ですね！

今月は『桃』について中医学の観点からお話ししたいと思います。
桃の木は、中国では霊力があり、病魔や厄災をよせつけない不老長寿の仙木とされてきたそうです。

桃の花や蕾は“白桃花(はくとうか)”と呼ばれ、①血の流れを良くする【活血(かっけつ)】、②体内に溜まった余分な水分を汗や尿で排出する【利水(りすい)】、③便通をよくする【通便(つうべん)】といった作用があります。ただし、白桃花の通便作用は強力なので妊婦さんには禁忌です。

桃の葉には①関節や筋肉などに溜まった余分な水分を取り除く【祛風湿(きょふうしつ)】、②身体の内部の熱を冷ます【清熱(せいねつ)】、③殺虫作用があります。そのため入浴剤やあせも、湿疹やかぶれ、ボウフラの駆除に使用されます。

桃の種は“桃仁(とうにん)”と呼ばれる中薬で、①血の巡りを良くし瘀血を取り除く【活血祛瘀(かっけつきょお)】②腸を潤し便通をよくする【潤腸通便(じゅんちょうつうべん)】作用があり、月経痛や月経困難症、子宮筋腫や内膜症、便秘の改善にも使われます。また産後、子宮の中に溜まったものを出しきれいにする時にも使用されます。　　＊中薬：漢方でいう生薬のこと。
今年の３月３日には、桃の花をお酒に浸けて飲んで顔色を良くし、桃の葉を入れたお風呂に入って皮膚を清浄にして邪気を払うなどしてみてはいかがでしょうか♪。

余談ですが、前半にもお話しした通り『桃』には聖なる力があり邪気を取り払う作用があります。そのため鬼退治には“栗太郎”でも“梨太郎”でもなく“桃太郎”でなくてはならないそうです笑。季節のお祭りは意味を探って行くと本当に面白いですねー。機会があれば詳しくお話しますね(^_-)-☆

では、今月も最後までお読みいただきありがとうございます♡また来月お目にかかれますように♪


　＜コラム記事　一覧＞
　・2022.02.03　第35回　『小豆』
　・2022.01.04　第34回　『七草粥』
・2021.12.06　第33回　『アンチエイジング』
・2021.11.08　第32回　『柿』
・2021.10.08　第31回　『防風通聖散』
・2021.09.06　第30回　『ドーピング』
・2021.08.18　第29回　『藿香正気散』
・2021.07.19　第28回　『ドーピング』
・2021.06.15　第27回　『藿香正気散』
・2021.05.01　第26回　『新型コロナウィルス』
・2021.04.01　第25回　『こむら返り』
・2021.03.01　第24回　『桃』
・2021.02.01　第23回　『節分』
・2021.07.19　第28回　『ドーピング』
・2021.06.15　第27回　『藿香正気散』
・2021.05.01　第26回　『新型コロナウィルス』
・2021.04.01　第25回　『こむら返り』
・2021.03.01　第24回　『桃』
・2021.02.01　第23回　『節分』
・2021.01.06　第22回　『食べ過ぎ』
・2020.12.09　第21回　『お屠蘇』について
・2020.11.01　第20回　『舌診』について
・2020.10.01　第19回　『瓊玉膏』について
・2020.08.26　第18回　『瓊玉膏』について
・2020.08.10　第17回　『脈診その２』について
・2020.07.01　第16回　『脈診その１』について
・2020.06.12　第15回　『平胃散』について
・2020.05.11　第14回　『婦人科3大処方』について
・2020.04.14　第13回　『八味地黄丸』について
・2020.03.29　第12回　『花粉症』について
・2020.02.25　第11回　『温活』について
・2020.01.17　第10回　『補益剤』について
・2019.12.08　第9回　『麻黄湯』について
・2019.11.07　第8回　冬は『腎』
・2019.10.18　第7回　秋は『肺』
・2019.09.17　第6回　『気』『血』『津液』について
・2019.08.06　第5回　夏は『心』
・2019.07.02　第4回　陰陽五行について
・2019.06.02　第3回　梅雨時は『脾』
・2019.05.04　第2回　中医学の基本の考え方について
・2019.04.30　第1回　春は『肝』