コラム
こんにちは、ヒロマリです(^^)
なかなか新型コロナウィルスの収束が見えないですが、皆さま体調など崩されていないでしょうか?
先日、某オンラインセミナーに参加しました。
新型コロナウィルスの医療や養生などを日本と中国の視点からディスカッションするといった内容で、非常に興味深い話が聞けましたので、今月はその内容についてお話ししたいと思います。
演者は①上海で実際にこの疾病に対峙する中医師、②気功を研究する中国人専門家、③高校卒業後、中国で中医師の免許を取得し長きにわたり診療している40代半ばの日本人中医師、④日本で新型感染症によるメンタルヘルスの影響を論じている精神医学者の4人でした。
余談ですが、中国の医師免許は、西洋医学を学ぶ医科大学(日本でいう医学部)と中国伝統医学を学ぶ中医薬大学(中医師という国家資格)で取得できる2種類あります。この点は日本と大きく異なるところです。
さて、セミナーでは今現在の上海の日常が動画や写真と共に紹介されていたのですが、マスクの着用以外はコロナ前の生活をほぼ取り戻しているとのことでした。外食はもちろん、会食も国内旅行もOKとのことで日本と随分違うなと感じました。正直言って羨ましいです…
感染者も市中感染は現時点でゼロ、海外輸入例に関しては症状の有無、PCR検査結果が陽性・陰性に関わらず、空港から隔離ホテルに直行し14日間隔離を完璧に実施しているそうです。それでも毎日2、3例は出ているそうですが、市中に広がることは抑えられているとのことでした。空港内は国内線と国際線とが行き来できないようにしっかり分けられていました。日本は完全隔離が出来ていないので、島国なのに海外輸入例の変異型が蔓延してしまっているのでしょうね…
また印象に残ったのは、武漢市に合わせて上海でもロックダウンが行われ、武漢市のロックダウン解除と共に、危険度が低い場所から第一・第二・第三と段階的に制限が解除されていったことです。学校も一度に登校を再開させるのではなく、免疫力の高い大学生から始まり最後は小学校の低学年、未就学児と2か月くらい幅を持たせて徐々に再開していったそうです。
生活面においてもスーパーの入口を1か所のみに制限し、順番に並んで検温、消毒が徹底されていました。係の人が立っているので素通りできませんし、熱があると検知された人は外に簡易の隔離所が設置されているので、即隔離され専用のバスで病院まで送られるといった徹底した対応が採られていたのが印象的でした。住居であるマンションもスーパー同様の措置が取られていたそうです。大型マンションが多いのは中国の都市部特有なのかもしれません、日本は一戸建ても多いのでここは参考にならないかもしれません。
病院のベッド数も限りがあるので、軽症・中等症・重症に分けて、突貫工事で作ったプレハブ型の病院、日本でいう東京ドームなどの高収容率の場所を臨時の病院にし、自宅待機させることなく、ここでも徹底した隔離が市中感染を減らせた要因だと感じました。
ワクチン接種も順次進んでいるようで、日本と大きく違ったのはまず医療従事者が最優先、次に子供から就業者まで、最後が高齢者だということです。日本は医療従事者の接種も終わっていないのに高齢者のワクチン接種が始まっている自治体もあります。また感染者との接触が一番多い医療従事者は、2週間に1回の定期的なPCR検査がマストで、受けていないと診療できないとのことです。
日本では、生活状況の悪化や生活環境の一変、先の見えない状況を苦に感じる人も多く、自殺する人やうつ病を発症する人も激増しているようで、演者④の日本人の精神医学論者が警鐘を鳴らしていました。しかしコロナの封じ込めに成功している上海では、自殺者やうつ病患者が増えているといったことはないと一笑されていました。
ここで、上海での中医学による治療についてもお話しがあったので触れたいと思います。まず早期(入院後24時間以内が予後良好)に漢方薬を介入し、西洋医学と中国伝統医学が連携して重症化や死亡率を下げられていること、次に「清肺排毒湯」というCOVID-19に対する中医薬が今回作られ、軽症から重症まで幅広く用い治療効果をあげていることが印象的でした。「清肺排毒湯」は日本の漢方エキス剤を組み合わせて処方できます。日本は中国に比べて患者さんの症状を診て煎じ薬を処方できる医師も圧倒的に少ないですが、これからどんどん進んでいって欲しいと切に願います。
最後に、ワクチン接種に躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。ヒロマリも学生時代、国家試験に備えてインフルエンザワクチンを接種すると2年連続でガッツリ1週間高熱に苦しんだ経験があるので、正直言って怖いです。でも、ゼロコロナを目指して全人類が取り組んでいかなければならないので、順番が回ってきたら気合を入れて接種したいと思います。また、ワクチン接種したからといって感染しない事はありませんので、ゼロコロナになるまでマスクの着用、手洗いや消毒などは継続して行っていきましょう♪
今月も最後までお読みいただきありがとうございました。また来月お目にかかれますように~
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